坐骨神経痛・椎間板ヘルニアの診断を受け、痛みが慢性化しているあなたに知っていただきたい情報です!

心因性の腰痛ということについて言われだして久しくなります。腰痛などの疼痛の原因は、ネガティブな感情を抑圧していることにあるというサーノ博士のTMS(緊張性筋炎症候群)理論を紹介した本も多数出版されています。

しかし、私はそもそも心因性でない腰痛などあるのだろうか?と考えてしまうのです。痛みの感じ方に感情が関わっていることは誰もが経験していることだし、そのような関連について詳しく解説した医療クリニックのサイトもあります。

「あなたの腰痛は身体的なもの。」「あなたの腰痛は心因性のもの。」というようにはっきり明確に区別できればいいのですが、人は心も体も有していますからどちらも痛みと関係しているというのが私の見解です。

身体的なアプローチだけで腰痛が回復する人もたくさんいますが、中には一時的に改善してもすぐにまた痛みがぶり返す人や、なかなか改善しにくい人もいます。

特に身体的に適切なアプローチをしても改善しにくい場合に、心理的な問題が潜んでいる可能性を考えることも必要です。

痛みのループと脳の関係

痛みは脳で感じています。その証拠に、日中ずっと痛みに悩まされている人でも、ぐっすり眠っているときには痛みを感じていません。

脳が痛みの信号をキャッチしていないときには痛みを感じないのです。痛みというのは絶対的なものではなく、患部からの電気信号を脳がキャッチしたときに痛みが生じます。

時には、患部の損傷が治っているはずなのに痛みが続くことがあります。傷が治ったあとも脳と患部の間で痛みの電気信号のやりとりが続いていれば痛みも続きます。

痛みを感じると、脳や神経が緊張し、交感神経を通じて患部の血管を収縮させます。そして患部の血流が不足し、細胞に栄養と酸素が行き届かなくなります。患部の酸素欠乏が起きると、発痛物質が産生され、神経を通じて痛みを脳に伝えます。そしてまた痛みの悪循環になります。

これが痛みのループの正体です。

痛みのループから抜け出すには、「痛みのメカニズムについて正しい知識を得ること」「痛みから意識をそらすこと」「痛みに対する恐怖感を取りのぞくこと」などが大切です。

当院の患者さんでも、急にそれまでの腰痛や下肢痛が劇的に改善することがありますが、変化のきっかけを尋ねると「安心したら急に楽になった」とか「痛みをあまり気にしないようにしたら本当に治ってきた」という答えを返す人も多いのです。

慢性腰痛と読書療法の薦め

慢性腰痛・下肢痛でお悩みの方、とくに強い痛みでお悩みの方にはぜひとも読書療法をお薦めします。読書により腰痛について適切な情報を知り納得することで、痛みに対する不安感が減り、そして回復する人もたくさんいます。当院サイトでも腰痛や椎間板ヘルニアに関して、新しい観点から情報を提供し、お薦めの本も紹介していきたいと思っています。

腰痛は脳の勘違いだった―痛みのループからの脱出

ある腰痛患者の体験記を記した本を紹介します。

腰痛は脳の勘違いだった―痛みのループからの脱出
戸澤 洋二
4938939479

腰痛患者の数は全国で1千万人もいるそうです。

椎間板ヘルニアなど、物理的、具体的な障害を伴う腰痛は、そのうち30%で、 残り70%の腰痛患者は、原因が良くわかっていません。

医療機関や治療院を渡り歩いている人も多いです。

慢性痛は脳の勘違いで発生すると言われています。 痛いから心も体も緊張し余計に痛くなる、「痛みのループ」にはまりこんでいる人が多いのです。

7年間にわたり慢性の腰痛と坐骨神経痛に悩まされた。立てない歩けない、「足 を切断してくれ!」と叫びたくなるほどの痛みに四六時中襲われた。

専門家が著した文献書物では専門用語が飛び交い、難しいことがたくさん書いて ある。「過去の治療法は間違いである」という内容も数多く書かれている。

だが、自分自身がそうであったように、患者が知りたいことは、「なぜ慢性疼痛 が発症したのか、なぜ痛いのか、なぜ治らないのか、どうすれば治癒するのか?」 だけである。結局私の慢性疼痛は自分自身の「心との闘い」であった。

本書は患者が書いた闘病記である。多くの医師や人々に支えられながら、仮説を 立てては実践して、ついに完治にたどり着くまでの辛くも楽しい七転八倒の闘い の記録であり、研究録である。

本書は2007年に初版を出版したが、多くの同じ症状で悩む人々から相談やら感想 を戴いた。再版にあたり、著者自身の「その後」や著者と共に歩んで完治した患 者さんの例などの内容を追加して改訂版とした。

これからも同じ症状に悩む人に少しでも参考になればと思っている。

2010年1月 著者

(amazon 著者のコメントより)