トリガーポイントとは?

トリガーポイントとは、コリの親玉みたいなものをイメージしてみて下さい。そこを押すとズーンと響く感じがしたり、他の部位に痛みが広がったり伝わったりする感覚があります。痛みやしびれが生じている部位とはまた別に、トリガーポイントと呼ばれる圧痛点が存在します。圧痛点を押すとその部位とは離れた部位に痛みが発生します。

トリガーポイントと坐骨神経痛

坐骨神経痛をトリガーポイント療法の観点から見てみます。従来の考えでは、坐骨神経痛の原因は椎間板ヘルニアと考えられていました。臀部や脚の後ろ側や側面に痛みやしびれが出ているのが坐骨神経痛です。

例えば梨状筋のトリガーポイントで臀部痛が出たり、小殿筋のトリガーポイントで脚の側面に痛みが出ると考えられています。そこで、痛みやしびれと対応する筋肉の圧痛点に対して施術を行います。

整形外科医による施術

整形外科医の間でも少数派ではありますがトリガーポイントの治療が行われています。トリガーポイントブロックと呼ばれる注射です。圧痛点に麻酔剤を注射して痛みを和らげます。

鍼灸師による施術

鍼灸師は針を使ってトリガーポイントへアプローチします。圧痛点に針を打つことで血流を促進させ症状を緩和します。専門的に取り組んでいる鍼灸院も多数あります。

手技による施術

整体師は手技を用いてトリガーポイントにアプローチします。圧痛点を押すとズーンと体の奥に響くような感覚があったり、押した部位とは違う部位に痛みが広がる感じがあります。指圧やマッサージを受けたときに「効く~~~!」「そこそこ!」という感覚を体験したことがあるでしょう。そういうところを一定時間押圧します。

坐骨神経痛とトリガーポイント療法

当院でも坐骨神経痛の施術にトリガーポイントに着目して施術をしていた時期があります。トリガーポイントの書籍を見ると、圧痛点とその関連痛が図解で描かれています。クライアントさんが症状を訴える部位の関連痛から、施術をするべき筋肉とトリガーポイントを見つけ出します。そこを強く刺激すると痛いので、ちょうど「イタ気持ちよい」くらいの力で押さえます。

そうすると痛みやしびれを訴える部位が楽になります。なので2004年の開業後数年後くらいまでは積極的にこの方法を取り入れて施術を行っていました。しかし、ある問題点に気づきました。それはその場は楽になってもまたしばらくすると痛みがぶり返してしまうことでした。なぜそうなるのか?と考えていくとそもそもなぜトリガーポイントが形成されたのか?という疑問に突き当たります。

例えば右の下肢痛で悩んでいるクライアントの右の臀部にトリガーポイントがあったとします。そこで右の臀筋に対して施術をします。クライアント本人も「イタ気持ちよい」感覚があります。

それで改善できるケースもありました。しかし、またすぐに痛みが出て施術をすると楽になる、という繰り返しになってしまいます。(私の技術が未熟だったせいもあると思いますが…)そこで、思い浮かんだのが「右の臀部にトリガーポイントが形成されるようなバランスになっている」ということでした。

当院の整体施術

トリガーポイントが引き金となって関連痛を発生させている、という理論では圧痛点が痛みの原因ということになります。しかし、その部位に圧痛点が作られてしまったその奥の原因が存在します。当院ではそこに目を向けていくことにしたのです。すると新しい発見がいろいろありました。

例えば右の下肢痛で悩んでいる人の左の臀部の筋肉がガチガチになっている、というケースもかなり多く見つかるようになりました。そして右の下肢痛も右臀部のトリガーポイントも放っておいて左の臀部や左腰部の緊張が緩和するように施術を行います。すると不思議なことに右側の下肢痛が緩和したり消えてしまう、といったことが起こるようになりました。

それがわかってからは、患部にもトリガーポイントにも捉われずに、全身のバランスが調和するように施術を行っています。その方がはるかによい成果が得られるようになりました。時々それでうまく行かない場合に補助的にトリガーポイントに施術を行っています。

トリガーポイントの存在理由

一般的に、関連痛を引き起こすトリガーポイントは悪いものであると考えられています。悪いものだから消してしまおうと考えるわけです。しかし、トリガーポイントも理由があって存在していると私が考えるのです。

身体のバランスを維持するために、組織を固くして圧痛点を形成し、そして頑張ってくれていたのです。それがトリガーポイントです。そんな考えに至った時に、では身体が頑張らなくてもいいようにバランスを変えてあげれば良いのだと気が付いたのです。

一部にストレスがかかる様な身体のバランスが、全体的にリラックスできるような身体のバランスになってしまえば良いのです。そんなバランスづくりを整体手技でお手伝いしています。

※ここに書いた内容はあくまでも当院の考えであってトリガーポイント療法を否定するものではありません。